教授の恋愛
「明美ちゃん!学食行こう!」


ゼミが終わり、舞岡さんは小野さんを誘っていた。


二人の横で何か言いたそうな目をしている木下。


俺はすぐに気付いた。

木下は舞岡さんを見ている。

遠くにいるような人を見るような目で…じーっと。


まさか…お前も舞岡さんのこと気になるのか?

だとしても不思議ではないよな。

毎週毎週楽しそうに喋って、あんなかわいらしい笑顔で話しかけられたら…。


木下の目を見て俺は思った。

木下は舞岡さんと簡単に付き合える立場だけど、俺は簡単には付き合えない。


やっぱり…この気持ちは隠すしかないのだろうか…?
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