新そよ風に乗って ⑧ 〜慕情〜
本当に、 久しぶりだった。 ハワイから帰って来てからデートもしていなかったし、 一緒に帰れるのも凄く久しぶりだった。 でも、 髙橋さんの体を思うと、 送ってもらうだけで十分だった。
「何? お前、 遠慮してるのか?」
うっ。
お見通しなの?
「い、 いいえ。 そんなことないです」
「俺のことを気遣ってくれるのは有り難いが、 お前に気遣われるほど俺は柔じゃない」
「髙橋さん……」
いつものように地下3階の駐車場に、 エレベーターで向かう。
高橋さんが、 助手席のドアを開けてくれた。
何日ぶりだろう?
そのぐらい、 久しぶりだった。
結局、 髙橋さんには何もかもお見通しのようで、 食事をして帰ることになってしまった。
イタリアンレストランで食事をしている間、 高橋さんは疲れているのか、 あまり元気がなかった。
やっぱり、 まっすぐ帰ればよかった。
「大丈夫ですか?」
「何がだ?」
「あの……何か、 疲れていらっしゃるみたいなんで」
「ハハッ……。 お前に心配されるようじゃ、 おしまいだよ」
「酷い……髙橋さん。 人が心配しているのに……。 あっ! それとも、 何かお悩みでも?」
「フッ……。 そんな訳ないだろ? 俺の心配する前に、 自分のことを心配しろよ。 病院は、 ちゃんと行ってるのか?」
「はい。 ちゃんと行ってます。 それに、 もう来なくてもいいですって言われたんで、 大丈夫なんです」
「それは、 良かったな」
「はい。 ありがとうございます」
「そろそろ、 帰るか。 もう遅い」
「はい」
「何? お前、 遠慮してるのか?」
うっ。
お見通しなの?
「い、 いいえ。 そんなことないです」
「俺のことを気遣ってくれるのは有り難いが、 お前に気遣われるほど俺は柔じゃない」
「髙橋さん……」
いつものように地下3階の駐車場に、 エレベーターで向かう。
高橋さんが、 助手席のドアを開けてくれた。
何日ぶりだろう?
そのぐらい、 久しぶりだった。
結局、 髙橋さんには何もかもお見通しのようで、 食事をして帰ることになってしまった。
イタリアンレストランで食事をしている間、 高橋さんは疲れているのか、 あまり元気がなかった。
やっぱり、 まっすぐ帰ればよかった。
「大丈夫ですか?」
「何がだ?」
「あの……何か、 疲れていらっしゃるみたいなんで」
「ハハッ……。 お前に心配されるようじゃ、 おしまいだよ」
「酷い……髙橋さん。 人が心配しているのに……。 あっ! それとも、 何かお悩みでも?」
「フッ……。 そんな訳ないだろ? 俺の心配する前に、 自分のことを心配しろよ。 病院は、 ちゃんと行ってるのか?」
「はい。 ちゃんと行ってます。 それに、 もう来なくてもいいですって言われたんで、 大丈夫なんです」
「それは、 良かったな」
「はい。 ありがとうございます」
「そろそろ、 帰るか。 もう遅い」
「はい」