マフィアのお兄ちゃん、探してます

2人の出て行ったあとの職員室の会話

慌ててかけていく2人を遠目に、担任の吉田はくすりと微笑む。
「あの2人……いいコンビになりそうですね」
声をかけてきたのは水咲という国語教師だ。
「そうですね……まぁ来栖はまだ所属じゃないらしいけどな」
「そうなんですね。あぁ確かに…来栖さんの御家族はバルーンチャートって聞いた事ありますし」
水咲が言うと、吉田は目を見開く。
「そうなんですか!いやーてっきり御家族ともアールアールなのかと」
そう言うと吉田は後ろの上司を振り返る。
「ねぇ?校長先生?」
「そうですね~…私としてはアールアールに入って欲しいですかね……」
職員に置かれたチョコレートのお菓子をつまみながら校長が言うと、教頭が現れた。
「ほら喋ってないでさっさと仕事してください?……腐っても貴方達アールアールの"幹部”なんですから」
教頭は意味深に微笑んだ。
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