学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。




「えっ、そっちがカップルなの…?」


「うそ…、てっきり逆だと思ってた……」


「だよねだよね…!?」



………わかるよ上鷹先輩。


まじ落ち着かないよなあ。

周りの視線が痛いっつーか、そーですね私たちは場違いですよね釣り合いませんよね分かります分かりますって感じ。



「りっちゃん!さっきの付けよ!」


「………やっぱさ、私ぜったい似合わんて」


「ええっ!そんなことないよ!!めちゃくちゃ可愛かったのに…!これからずっと付ける約束だったやないすか姉御っっ」



空腹も満たされたところで、ガサゴソとショッピング袋から真琴が取り出したヘアピン。


私も同じものを一応購入はしたが、ほんとに付けるのかこれ…と後悔もしている。


気持ち程度の小さなクリップ型のヘアピンは、うっすらピンク色が混ざっている真琴とブルー色の私。

初めてのお揃いだった。



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