学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。




「…怒ってる?」



プリントを手渡してきた藍さんの一言に、私はこの上ない危機感を覚えた。


まるでこの世の終わりだ。

それだけは見られてはいけないと隠し通していたものを覗かれると、ああそうか。


ひとって死にたくなるんだ。



「…怒って、ませんけど」


「じゃあ、悲しいことでもあったか」


「っ、…遅いんだよ、真琴。せっかく藍さんが届けてくれたのに呼び出しを優先させてここにいないとか。いつもいつも……そんなの無視ればいいじゃん」


「…………」



ぜんぶに応えてたらキリないだろ。

真琴はもっと自覚するべきだし、人たらしのようなところがあるのもいい加減にしてほしい。


私はそれがしょっちゅう嫌だ。


誰にでも愛想を振りまいて誰にでも優しいから、そうやってみんなに期待させるんだよ。



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