学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。
「……私は真琴のほうがカワイーと思うけどな」
「やだも~!お客さん、褒めてもどんぐりくらいしか出ませんぜ?」
「なんでどんぐり。あと、だれ」
「えへへ、新しいキャラクターっ」
学校イチ人気者でアイドルだというのに、本人は至ってこの調子。
飾らないというか、そこをあまり気にしてないというか、ただ真琴も真琴なりに考えて生きてはいるはずで。
そーいうとこひっくるめて、かわいい。
「こんなふうに話せた女の子、りっちゃんだけよ~」
「…私もだよ」
「ねえりっちゃん。この先もわたしとずっとずっと親友でいてくれる?」
と、地獄の質問がされたところで。
サラサラ動かしていたシャーペンの運びを、思わずピタリと止めてしまった。