学校イチ人気者なアイドルに恋する私。を、なぜかそのお兄さんが愛してくるんだが。
「この解答欄よ。まあまあヤバない?」
「……やばい」
「でしょ。もう物理的に律ちゃんのことしか考えれんっぽくて俺」
律ちゃん、だと。
その他には“瀬戸 律”と、ご丁寧にフルネームでどうも。
選択制の問題でも私の名前を記載してるって……どーなってんだこの人のあたま。
「…字、綺麗ですね」
「まってそこ?」
「いや、ふつーに綺麗だなって」
真琴の字は丸っこくて、たまに読めない。
比べるとかなりお兄さんである彼の字はイメージしていたよりずっとずっと読みやすかった。
「…律ちゃん、俺むり」
「……むりって、なにがですか」
「あの5歳児に負けるだけはほんと無理」
ゆっくり歩み寄ってくる。
軽く身体に腕が回されると、近いといえば近いものの適度な距離感だ。
「…男はぜったいダメ?」
「…………」
「よしわかった藍子になろう。いや、なってやるね絶対」
「なんでだよ」