君と二度目の恋に落ちたら
私自身ももかに話をしていて、胸の高鳴りを感じずにはいられなかった。先ほど会ったばかりだが、もうすでにまた彼に会いたい気持ちが芽生えていることにも気が付いた。
彼のことは名前とクラスしかわからず、夢に出てきた、助けてもらってさらに優しくしてもらった…たったそれだけでこうも感情を揺さぶられてしまうものなのだろうか…。
初めての感情に戸惑いを隠せないが、これは恋だと認めざるを得ないのかもしれない。
「ん~、ゆりあっていつも可愛いけど、今日は特に可愛いな~」
もかが机に肘をつき、両手で頬を包みながらニヤけた表情で言った。私はそれに対して普段のように冷静に返すことができず、両手で熱くなった顔を覆いながら「もう、やめてよ~」と力なく言う。
手を下ろし、もかの方を見て彼女が私をまだニヤニヤと見ているのが確認され、私は耐え切れず笑って誤魔化した。
「お菓子食べよう!もうすぐ昼休み終わっちゃうし…」
今日の昼休みはとても濃かった。気が付けばあっという間に昼休みの終了まで5分前となっていた。
私はお菓子の箱を開け、中身が個包装になっていたので1つをもかに渡した。
父がくれたこのお菓子はいちご味のチョコレートでコーティングされたクッキーだった。個包装の袋を開けるといちごの香りがふわっとしてとても美味しそうだった。
私が香りを感じている間にもかはすでにクッキーを口に含んでおり、「これ、めっちゃ美味しい~」とニコニコしていた。
私もクッキーを口に入れ、確かにこれはすごく美味しいと感じた。テレビで紹介されていて自分が「美味しそう」と思ったこのお菓子は、正直父からもらうまですっかり忘れていたので、父が買ってきてくれなかったら食べることはなかったかもしれない。改めて父に感謝の気持ちを感じた時、ふと前野くんのことがちらつき、昨日よりも少しだけ強く父への罪悪感を感じた。
もかが言ったように、父は私に好きな人ができたと聞いたらショックを受けるのかな。いや、でももしかすると喜んでくれるかもしれない。もちろん、好きな人ができたなんて話を父にするつもりはないが…。
クッキーの個包装は全部で5つ入っていたので、もかにもう1つ渡して私たちは各々次の授業の準備を始めた。
彼のことは名前とクラスしかわからず、夢に出てきた、助けてもらってさらに優しくしてもらった…たったそれだけでこうも感情を揺さぶられてしまうものなのだろうか…。
初めての感情に戸惑いを隠せないが、これは恋だと認めざるを得ないのかもしれない。
「ん~、ゆりあっていつも可愛いけど、今日は特に可愛いな~」
もかが机に肘をつき、両手で頬を包みながらニヤけた表情で言った。私はそれに対して普段のように冷静に返すことができず、両手で熱くなった顔を覆いながら「もう、やめてよ~」と力なく言う。
手を下ろし、もかの方を見て彼女が私をまだニヤニヤと見ているのが確認され、私は耐え切れず笑って誤魔化した。
「お菓子食べよう!もうすぐ昼休み終わっちゃうし…」
今日の昼休みはとても濃かった。気が付けばあっという間に昼休みの終了まで5分前となっていた。
私はお菓子の箱を開け、中身が個包装になっていたので1つをもかに渡した。
父がくれたこのお菓子はいちご味のチョコレートでコーティングされたクッキーだった。個包装の袋を開けるといちごの香りがふわっとしてとても美味しそうだった。
私が香りを感じている間にもかはすでにクッキーを口に含んでおり、「これ、めっちゃ美味しい~」とニコニコしていた。
私もクッキーを口に入れ、確かにこれはすごく美味しいと感じた。テレビで紹介されていて自分が「美味しそう」と思ったこのお菓子は、正直父からもらうまですっかり忘れていたので、父が買ってきてくれなかったら食べることはなかったかもしれない。改めて父に感謝の気持ちを感じた時、ふと前野くんのことがちらつき、昨日よりも少しだけ強く父への罪悪感を感じた。
もかが言ったように、父は私に好きな人ができたと聞いたらショックを受けるのかな。いや、でももしかすると喜んでくれるかもしれない。もちろん、好きな人ができたなんて話を父にするつもりはないが…。
クッキーの個包装は全部で5つ入っていたので、もかにもう1つ渡して私たちは各々次の授業の準備を始めた。