カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
一週間後、追試は学校が休みの土曜日に一日をかけて行われた。
追試を受けたのは一年生は私を入れて五人だった。
試験には本郷先輩が教えてくれた公式で解けた問題がいくつもあった。
悔しいから報告は絶対にしない。
その追試で取った点数は、本試験の中でも学年一位だった。
その噂もすぐに広まって、また生徒会だからズルをしたとかなんとか言われると思ったけれど、そうはならなかった。
先の噂でクラスメイトが何人も言ってくれた「体調不良で受けられなかった」って言葉を大半の人が信じてくれていたからだ。
友達が信じてくれたことが一番嬉しかった。
何よりも私は本郷先輩が手を回そうとしてくれていた再試のチャンスを蹴って、本試験自体はゼロ点になっている。
そんなリスクを背負っているのに生徒会が関与しているわけがない、という見解らしい。
生徒会員はことあるごとに噂になる。
そこに君臨するのが本郷 カナデだし、その本人に手を上げたんだからしょうがないけれど。
「ナメてたよ、お前のこと」
翌週、生徒会に顔を出した私に本郷先輩が言った。
「何がですか?」
「最高点取ったんだってな」
「あー、結果的に人より勉強する時間も増えたし、どっちにしろズルですかね?」
「だからってみんながみんな砂雪みたいに結果を残せるわけじゃないだろ」
「…ありがとうございます」
「なんだよ、つっかかんないのかよ」
「褒められたからありがとうって言ったんじゃないですか」
「…もう口もきいてくんねーのかと思った」
「え?」
「許してないだろ?」
「許してないですね。でも無視とかしないですよ。先輩は我らが生徒会長様だし!それに…」
「それに?」
「署名、棄却してくれたんですよね?」
「あー…そりゃそーだろ」
「私は先輩に暴力をふるいました。何があっても、どんなに感情が抑えられなくても人に手を上げるのは最低です。本当にすみませんでした」
「砂雪にそうさせたのは俺だ」
その時、先輩は会長席に座っていて、私はソファに座っていた。
他の先輩達はまだ来ていなかった。
大抵、私が一番遅く着いていたから、珍しく早く着いて、本郷先輩と二人きりなのは正直気まずかった。
追試を受けたのは一年生は私を入れて五人だった。
試験には本郷先輩が教えてくれた公式で解けた問題がいくつもあった。
悔しいから報告は絶対にしない。
その追試で取った点数は、本試験の中でも学年一位だった。
その噂もすぐに広まって、また生徒会だからズルをしたとかなんとか言われると思ったけれど、そうはならなかった。
先の噂でクラスメイトが何人も言ってくれた「体調不良で受けられなかった」って言葉を大半の人が信じてくれていたからだ。
友達が信じてくれたことが一番嬉しかった。
何よりも私は本郷先輩が手を回そうとしてくれていた再試のチャンスを蹴って、本試験自体はゼロ点になっている。
そんなリスクを背負っているのに生徒会が関与しているわけがない、という見解らしい。
生徒会員はことあるごとに噂になる。
そこに君臨するのが本郷 カナデだし、その本人に手を上げたんだからしょうがないけれど。
「ナメてたよ、お前のこと」
翌週、生徒会に顔を出した私に本郷先輩が言った。
「何がですか?」
「最高点取ったんだってな」
「あー、結果的に人より勉強する時間も増えたし、どっちにしろズルですかね?」
「だからってみんながみんな砂雪みたいに結果を残せるわけじゃないだろ」
「…ありがとうございます」
「なんだよ、つっかかんないのかよ」
「褒められたからありがとうって言ったんじゃないですか」
「…もう口もきいてくんねーのかと思った」
「え?」
「許してないだろ?」
「許してないですね。でも無視とかしないですよ。先輩は我らが生徒会長様だし!それに…」
「それに?」
「署名、棄却してくれたんですよね?」
「あー…そりゃそーだろ」
「私は先輩に暴力をふるいました。何があっても、どんなに感情が抑えられなくても人に手を上げるのは最低です。本当にすみませんでした」
「砂雪にそうさせたのは俺だ」
その時、先輩は会長席に座っていて、私はソファに座っていた。
他の先輩達はまだ来ていなかった。
大抵、私が一番遅く着いていたから、珍しく早く着いて、本郷先輩と二人きりなのは正直気まずかった。