カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
教室に着いて、すでに登校していた悠太の背中をモネは思いっきり叩いた。

何事かと周りに居た男子達はゲラゲラ笑って、悠太は訳が分からないって顔で私に助けを求めた。

「そういう気分!」ってモネは言って席に着いた。

「どうしたんだよ、あいつ」

「そういう気分なの」

「どういうこと…」

「難しいの。女子は」

「砂雪も?なんか怒ってる?」

「…んーん。怒ってないよ」

「じゃあ良かった」

背中をさすりながらニッて笑う悠太はずるい。
この関係が壊れないならこのままでもいいかって思っちゃうじゃん。

朝礼が終わって、一時間目は音楽だった。

モネと別棟の音楽室に向かいながら私は言った。

「モネ、ちょっと四階まで行っていい?」

「いいけどなんで?美術室しか無いよ?」

「うん。美術室に用事があんの」

「何?」

「金曜日に生徒会でね、準備室の壊れてる鍵の修繕依頼したの。どうなったか見ときたくて」

「まっじめー」
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