カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
月曜日の一時間目はどのクラスも美術の授業は無いみたいだった。

金曜日に見た時と同じように、四階全体が暗い。

美術準備室のドアには張り紙がしてあった。

「鍵破損により修繕依頼中。無断での使用・侵入を固く禁ずる。違反者を目撃した者は生徒会まで報告してください。生徒会及び学園の規律に従い、違反者を罰するものとする。
生徒会 会長 本郷 カナデ」

ワープロで打たれた文字の下に、直筆のサイン。
書き慣れているからか、全ての文字がそうなのか、容姿に似合う美しい文字。

この張り紙すら自分の物にしたいと願う生徒も山ほど居るんだろうな。
あのギャルさんとか…。

あと何日ここに貼られているか興味すら湧いてきた。

あの日は本郷先輩もお迎えの人に連れられてすぐに帰ったはず。

わざわざ休日に来て貼ったのか、今日朝イチで貼ったのかは分からなかった。

「モネ、ありがとね。音楽室行こっか」

「うん」
< 77 / 236 >

この作品をシェア

pagetop