カラダもココロも甘く激しく溺愛してくる絶対的支配者様〜正しい恋の忘れ方〜
「須藤さん…じゃ固いわね。えっと、砂雪ちゃん?どうしたの?」

生徒会入り初日の放課後。
入学式は四月十日だった。

入学してまだ二週間くらいしか経っていない。

四月は下旬に入っていた。
入学式の時は綺麗だなって目を奪われた校庭の桜も、ほとんどが散ってしまった。

すごくドキドキしながら自己紹介を済ませて、五人の仲間達にあたたかい拍手をもらってホッとしたのも束の間。

それぞれに散らばっていく先輩達を見ながら、会長席に座る本郷先輩に声をかけただけなのに。

「黙れ、ブス」

初めましての第一声目に言われた言葉。

「何言ってんの、こんなに可愛いのに」

本郷先輩の肩をパシッと叩く鈴城さん。

「砂雪ちゃん」って私の名前を呼んだ鈴城さんの声は、本当に鈴みたいにコロコロと明るくて綺麗だった。
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