俺様御曹司は逃がさない
「…………お暇するよ。またね、七瀬さん」
満面の笑みを浮かべて、手を振りながら去っていった九条を見て、あたしは絶望した。
・・・・はぁぁ。何をさせられることやら……。
「舞、お前マジでなにやってんの?」
拓人は拓人で激オコだし……。
「だから……大体はさっき説明した通りだって」
「そんなわけないじゃん。あの男に脅されてんの?騙されてない?」
「いやいやいや、そんなことないって。無償で天馬に通わせてもらえるなんて、そんなありがたい話ないじゃん?将来のこと……就職のことを考えると、これ以上に有利な所って無くない?偶然助けた人がお金持ちで天馬の生徒だったってだけ」
「それにしたって、おかしいでしょ」
「あたし達みたいな庶民と感覚が違うのよ、ああいう人達はさ」
「……マジで大丈夫?舞」
「うん。マジで大丈夫だよ」
「そっか」
────── それから拓人はウチでご飯を食べて、最後はいつも通りの笑顔で帰って行った。
「はぁぁ……疲れたぁぁ」
なんでも話してきた幼馴染みだけど、さすがに言えないよね……サーバントのことは。
そして、さっきからスマホが鳴りまくってるけど、嫌すぎて放置している。
「お風呂入ろ……」
・・・・こうしてあたしの天馬学園初日は終わった。
満面の笑みを浮かべて、手を振りながら去っていった九条を見て、あたしは絶望した。
・・・・はぁぁ。何をさせられることやら……。
「舞、お前マジでなにやってんの?」
拓人は拓人で激オコだし……。
「だから……大体はさっき説明した通りだって」
「そんなわけないじゃん。あの男に脅されてんの?騙されてない?」
「いやいやいや、そんなことないって。無償で天馬に通わせてもらえるなんて、そんなありがたい話ないじゃん?将来のこと……就職のことを考えると、これ以上に有利な所って無くない?偶然助けた人がお金持ちで天馬の生徒だったってだけ」
「それにしたって、おかしいでしょ」
「あたし達みたいな庶民と感覚が違うのよ、ああいう人達はさ」
「……マジで大丈夫?舞」
「うん。マジで大丈夫だよ」
「そっか」
────── それから拓人はウチでご飯を食べて、最後はいつも通りの笑顔で帰って行った。
「はぁぁ……疲れたぁぁ」
なんでも話してきた幼馴染みだけど、さすがに言えないよね……サーバントのことは。
そして、さっきからスマホが鳴りまくってるけど、嫌すぎて放置している。
「お風呂入ろ……」
・・・・こうしてあたしの天馬学園初日は終わった。