俺様御曹司は逃がさない
「お前の為だよ。お前がちっせぇ時、『パパは天才だね!!パパのおはなし大好きだから、ずっっと書いてね?舞がおっきくなったら、パパのおはなしいっぱい読むの!!でね?舞がケッコンしたら、舞の子供にも読ませてあげるの!!』……この言葉を未だに引きずってんだとよ。約束を守らねーとって」
「……っ、なによっ、それ……っ、バカじゃんっ」
「そうかぁ?割とイイ父親だと思うけどー」
声を押し殺して泣いていた七瀬は、もう声を押し殺し切れなくたって、子供のように泣き始めた。
「お前さぁ……ため込みすぎなんだって」
胸くらい貸してやるか。
抱き寄せると、抵抗することもなく俺の腕の中で泣いている。
きっと、こいつのことだから家族の為に、家族の為にって色々と我慢して、頑張って、背負ってきたんだろうな。
言いたいことも、やりたいことも、欲しいものも、全部無かったことにして、諦めて、前を向いてきたんだろうな。
「ほんっと馬鹿だね、お前」
「……っ、うっさい」
「へいへい」
こいつの一番大切なものは、“家族”“友人”ってとこだろうな。
家族や友人の為に自分を犠牲にしてまで、俺のサーバントになることを決めた女だ。
────── 家族……ねえ。
「……っ、なによっ、それ……っ、バカじゃんっ」
「そうかぁ?割とイイ父親だと思うけどー」
声を押し殺して泣いていた七瀬は、もう声を押し殺し切れなくたって、子供のように泣き始めた。
「お前さぁ……ため込みすぎなんだって」
胸くらい貸してやるか。
抱き寄せると、抵抗することもなく俺の腕の中で泣いている。
きっと、こいつのことだから家族の為に、家族の為にって色々と我慢して、頑張って、背負ってきたんだろうな。
言いたいことも、やりたいことも、欲しいものも、全部無かったことにして、諦めて、前を向いてきたんだろうな。
「ほんっと馬鹿だね、お前」
「……っ、うっさい」
「へいへい」
こいつの一番大切なものは、“家族”“友人”ってとこだろうな。
家族や友人の為に自分を犠牲にしてまで、俺のサーバントになることを決めた女だ。
────── 家族……ねえ。