俺様御曹司は逃がさない
「舞っ、やめてくれ……っ、言葉のナイフがっ、心臓を貫きそうだ……ぐはぁっ!!」


・・・・いっそのこと貫かれてくれよ。


「とにかく……本当にごめんなさい。あたしも一緒に借金返すから……お父さんは夢、諦めないでね。あたしの為にも」

「舞……舞ちゃぁぁん」


抱き付いて来ようとするお父さんを再び躱して、あたしはそのまま家の中に入った。


「おかえり、舞」

「ただいま」

「昨日はごめんね?叩いちゃって」

「ううん。あたしの方こそごめんなさい」

「これからも苦労かけちゃうね。ごめん」

「いいよ、もう。今に始まったことじゃないし」


そして……オールが効いたのか、この日はぐっすり眠ってしまい、九条からの連絡をガン無視するあたしであった。


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