極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~

第5話 古田家主催のパーティーに向けて

 玲に指示された場所はこの近くのゲストルーム。私は部屋の扉を開きベッドに座って待つ事にした。

「ふうっ……」

 お腹はいっぱいだ。あのレストランのご飯はどれも癖はなく美味しかった。個人的に1番美味しかったのはサーモン入りのフェトチーネのトマトソーススパゲティかもしれない。
 ベッドの右横の茶色い棚の上には、すでに水色のフェイスタオルとバスタオルが1枚ずつ、マッサージに使うオイルと白くて丸い缶に入ったパウダーが用意されていた。

(もう準備してくれてる)

 しばらくして、私と同じ寝間着を着た玲が部屋に入ってきた。

「おまたせしました」
「おかえりなさい、玲さん」
「ふふっ、ただいま戻りました。ではマッサージしていきますので寝間着を脱いで頂けますか?」
(そうか、そうだよね)

 私は寝間着を脱いでブラジャーとパンツだけの姿になりベッドの上にうつ伏せになった。
 それを見計らい、玲が私の胴体の上にバスタオルを敷き右ふくらはぎに触れる。

「凝ってますね」
「やっぱそうですか?」
「はい。しっかりとほぐして行きますね」

 彼の力がふくらはぎの凝り固まった筋肉をほぐしてくれているのが分かる。筋肉に染み付いた疲れもマッサージによって段々と消えて行く。
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