極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~
 家に戻るといつものようにお手伝いさんが玄関の扉を開けて出迎えてくれた。洗面台で手を洗いうがいをした後リビングに移動する。
 スパゲッティにピザ、ケーキを食べ過ぎたせいかお腹がまだ張っている。

(それにしても美味しかった……食べ過ぎた)
「雪乃さんはこのまま私と結婚しても良いと思っていますか?」
「……」

 私は玲の事をものすごく好きだとは思っていない。ただ玲と一緒にいるだけで癒されるというか、ドキドキしたりもあって楽しくていいな。と感じるくらいだ。一目ぼれとか、愛しているとか……まるでドラマのような激しい恋愛感情は持ってはいない。

(これ正直に言っていいかなあ……)
「雪乃さんの正直な気持ちを聞かせてくれませんか? 私はあなたが好きです。甘やかしたいくらいに」
(よし、じゃあ言っちゃおうか)
「私はですね、玲さんと一緒にいると癒されますし、ドキドキもするし楽しいからずっと一緒にいたいな。とは思います。この生活にはものすごく満足してるんです。自宅にいる時と全然違うと言いますか……だから、私もずっと一緒にいたいとは思います。なんだか漠然としてしまってすみません」

 最後に一応謝罪の言葉を付けてみた。あまりにも漠然過ぎると言うか、おおざっぱだなあとは自分でも思う。でも彼とこれまで一緒に生活してみて不満は少しも無い。楽しくて癒されてとても良いのだ。
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