極上溺愛契約婚で甘やかされて～エステで出会ったセラピストは御曹司でした～

「何作りましょうかねえ……」

　玲は業務用冷蔵庫から取り出した食材を白いカウンターの上に置きながら、何を作るか思案していた。

「鶏肉、それに卵もある……」
（何を作るんだろう）

　玲がカウンターの上に並べた食材は鶏肉と粉何種類かと卵にキャベツとニンジン。鶏肉メインの料理だろうか。

「何作るんです？」
「チキン南蛮作ろうかなと。雪乃さんこういうの好きですか？」
「めっちゃ好きです！！」

　チキン南蛮は大好きだ。柔らかい鶏肉に甘辛のたれがご飯にとてもよく合う。たれの上にタルタルソースがかかっていればより甘辛のバランスが取れてご飯が進む。母親によく作ってとねだる1品だ。

「じゃあ、作っていきますのでお待ち下さい」
「あの、やはり何か手伝える事はありませんか？　玲さんに任せきりというのもなんだか申し訳なくて」
「……雪乃さんは真面目ですね」
「……よく言われます」
「では卵の殻剥きとかお願いします。またその都度お願いしても良いですか？」
「はい！」

　こうしてお昼ご飯作りが始まった。