極上溺愛契約婚で甘やかされて~エステで出会ったセラピストは御曹司でした~

美幸Side

 私は古田美幸。私の出身はいわゆる富裕層……お金持ちになる。物心ついた時から私は両親や父方母方の祖父母からたくさんお金や欲しいものを貰って来た記憶がある。

「パパ、これ買って」
「ああ、いいよ」
「ママ、これ欲しい」
「ええ、いいわよ」

 なんでここまで両親や祖父母達が私に優しいのかと言うと、母親が不妊治療の末に授かったのが私だから。らしい。実際周りの子の両親よりもうちの両親の方が年上に見える事が良くある。
 私は欲しいものは絶対に手に入れないと気が済まない。我慢なんて考えられないし、そんなもの無理だ。誰かの為に気を使うなんて事も吐き気がする。だって自分の事だけで精一杯なのに。

「美幸はかわいいねえ」
「美幸ちゃんはとってもかわいいわ!」

 家族達から欲しいものを貰えるのは勿論、容姿を褒められるのもとてもうれしい。だからもっと褒められたくて運動とかメイクとか時には整形手術も受けた。
 人生最初に整形手術を受けたのは確か小学校1年の時でその時は二重にする手術だったはずだ。それ以外にも運動したりムダ毛を処理したりと美容の努力は欠かさず今日まで行ってきたつもりだ。
 そんな私は幼稚園の頃から周囲に人がいた。同じクラスの子は勿論、両親だっていた。
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