政略婚姻前、冷徹エリート御曹司は秘めた溺愛を隠しきれない
(どれも素敵だったけど、これが一番好きかも)
鏡の前でくるりと回ると、膝下で裾がふわりと舞った。
「明花さん、どう?」
つい長く鏡を見ていたため、外から萌香に声をかけられてしまった。
「はい、今出ます」
カーテンを開けた途端、萌香が「わぁ」と小さく声を上げる。
「すごくよく似合ってる。ハイウエストのリボンも明花さんの優しい雰囲気にぴったり」
萌香の笑顔がこれまでで一番輝く。
「全部素敵ですが、私もこれが一番好きです」
「そう! それじゃ、それに合わせてパンプスや小物を合わせましょう」
「あ、ですが……」
そこで大事なことを思い出した。