あなたに出会って世界が変わる
テストが終わると同時に由衣が声をかけてきた。

「夏鈴、どうしたの。大丈夫?」

由衣は男性の声がする度に震える夏鈴の手を繋ぎ、人の少ない公園に行き、ベンチに座った。

「夏鈴。お父さんになにかされた?大丈夫だからね。私がいるから。」
由衣の優しい言葉に涙が溢れた。

「テストも終わったし、今日は私の家で過ごそう。お母さんも久しぶりに夏鈴に会いたいって言ってるし。2人でゲームしたりして過ごそうよ!」由衣は明るく話す。

「ありがとう由衣。だけど今日はバイトあるんだ。誘ってくれてありがとうね。」

「夏鈴ー。お金のことあると思うけど、今日はバイト休みな。言いにくいなら私がバイト先に電話するよ。夏鈴は体調悪いので休ませてくださいって。」

「ダメだよ。バイトは行く。」と由衣の反対を押し切ろうとすると、由衣は少し怒ったように
「夏鈴。ローサンには男性がたくさん来るでしょ。会計の時とかもしかしたら、手が触れたりすることもあるかもしれない。そんな時どうするの?今日は大事をとって休みな。ねっ。」
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