天才外科医は激甘愛で手放さない~絶対に俺の妻にする~
あれから二時間車を走らせ、時刻は午前十時。
目的地の遊園地に到着した私たちは、入場券を購入しお目当てのヒーローショーが行われる特設ステージに向かう。
「もうすぐさいきょうレッドにあえるんだ!」
「よかったな栄斗君。大きな声で応援しなくちゃな」
「うん!」
手をつなぎ、隣を歩いている栄斗は満面の笑みで興奮を隠しきれていない様子だ。
瀬七さんはそんな栄斗を見て温かい眼差しを向けている。
瀬七さんは子供が好きなのかな。
気づいていたけれど子供がいないとは思えないほど、彼は手慣れていた。
ここまで来るときの車でも、瀬七さんから栄斗に気さくに話しかけていたし、母親である私にも困ったことはないか、気遣いまでしてくれる徹底ぶりだった。
瀬七さんがこのまま栄斗の父親になってくれたら、とても温かい家族ができるだろう。
そんなことを勝手に考えてしまい、こっそり息をつく。
辺りを見渡すと、日曜日ということで遊園地は混雑していた。
私たちのように、子連れの親子もたくさん来ており、中には洋服が最強レンジャーの子もちらほらいて、同じイベントを観に来ているのだろう。
「ショーのスタートが十一時半だよな。どこかで休憩してもいいが」
「そうですよね。ちょっと時間があるし……」
瀬七さんとそんな会話をしていると、栄斗がぴょんっと跳ねて私たちの間に割って入った。
「ぼく、じぇっとこーすたーのってみたい!」