1分で怖い話 part1
「あ、バッタだ」

目をあけたところで窓の外側にある網戸にバッタが止まっているのが見えた。

今は冬だから季節外れのバッタだ。
「お前はよく今まで生き残ってたねぇ」

湯船からあがるとき、バッタへ向けて声をかける。
バッタの目が一瞬ギラリと光ったように見えたけれど、きっと気のせいだ。
< 94 / 95 >

この作品をシェア

pagetop