私の可愛い(?)執事くん
好き
・
3月、陽は無事に卒業した。
「おめでとう、陽」
「ありがとうございます、お嬢様」
中学の制服姿も今日で見納め。
「お嬢様、高校でもよろしくお願いします」
「こちらこそ、でも校内で接することはほとんど
ないかもね」
「僕も可愛がってあげる〜」
「よろしくお願いしますね、月島先輩」
「先輩って呼び方いいよね〜、偉くなった気分」
卒業式の日の夜。
お嬢様は俺たちの部屋でおしゃべりしたいと
言い出した。
お嬢様の部屋は気を使うからというお嬢様からの
気遣いかもしれない。
「陽と同じ中学の子っているの?」
「すみません。どこに進学するとかあまり
聞かないので。でも見学会には同じ子が4人
いました。行くかは分かりませんが」
「今度は僕たちが受験生か〜」
「忙しくなるね」
「頑張ってください」
「薫はさ、卒業したらどうするの?
執事続けるの?」
「続けるつもり。
やりたい事ができたらその時考えるよ」
「そっか、その時はできる限りサポートするよ」
「ありがとうございます」
「そ〜だお嬢様、陽。明日、
僕に付き合ってくれませんか?」
「明日?急ですね。」
「私はいいけど何するの?」
「ちょっと映画見に行きたいなって」
「「もっと早く言ってください!/言ってよ!」」
「ごめんなさい、急に思いついて。あ、陽。
もしかして卒業旅行とかある?」
「いえ、そういうのはありませんが」
「よし、決まり〜」
夜も更けてきたからお嬢様は自分の部屋に戻った。
「本当に思いつきですか?」
「そうだよ〜。まぁ卒業祝いだって思ってよ。
・・・もう少ししたら居なくなっちゃうんだから。
寂しくなるな〜」
(え、)
「大げさですよ」
「お嬢様には言ったの?」
「いえ、まだ」
2人の部屋の前、普段どんなことを話してるのか
気になって立ち聞きしていた。
(プライバシーってのは分かってる。
他言するつもりはないけど、これはもしかして
聞いたらいけなかったこと?)
そっと離れて部屋に戻る。
(そうだよね、当たり前に隣にいたけど陽だって
いつかは出ていくかもしれないんだよね)
「寂しいな」
ー俺はずっとあなたのそばにいますー
(陽はとっくに忘れてるだろうな)
ー次の日ー
ショッピングモールの隣にある映画館。
薫に何か気になるものは?と聞かれて陽が選んだのは
アニメーション映画。
「珍しいね〜、陽がアニメーション」
「クラスで流行ってましたから。
この機会に見てみようかと」
チケットを薫に買ってもらう。
陽もお金を返そうとしたけど卒業祝いだからと
断られていた。
映画を見て、フードコートで昼食。
夜、
(結局陽は言わなかったな)
悪いと思っていても盗み聞き。
どうやら誰かと電話しているみたいだった。
「大丈夫、旦那様にも許可は取ってあるよ。
がんばってねって言ってくれた。
・・・お嬢様にはまだ伝えてない。
・・・うん、日曜日に帰るよ」
それまでに言ってくれることを期待して自分から
聞くことはしなかった。
日曜日、陽はいつもと同じように
「いってきます」
と出て行った。
「おめでとう、陽」
「ありがとうございます、お嬢様」
中学の制服姿も今日で見納め。
「お嬢様、高校でもよろしくお願いします」
「こちらこそ、でも校内で接することはほとんど
ないかもね」
「僕も可愛がってあげる〜」
「よろしくお願いしますね、月島先輩」
「先輩って呼び方いいよね〜、偉くなった気分」
卒業式の日の夜。
お嬢様は俺たちの部屋でおしゃべりしたいと
言い出した。
お嬢様の部屋は気を使うからというお嬢様からの
気遣いかもしれない。
「陽と同じ中学の子っているの?」
「すみません。どこに進学するとかあまり
聞かないので。でも見学会には同じ子が4人
いました。行くかは分かりませんが」
「今度は僕たちが受験生か〜」
「忙しくなるね」
「頑張ってください」
「薫はさ、卒業したらどうするの?
執事続けるの?」
「続けるつもり。
やりたい事ができたらその時考えるよ」
「そっか、その時はできる限りサポートするよ」
「ありがとうございます」
「そ〜だお嬢様、陽。明日、
僕に付き合ってくれませんか?」
「明日?急ですね。」
「私はいいけど何するの?」
「ちょっと映画見に行きたいなって」
「「もっと早く言ってください!/言ってよ!」」
「ごめんなさい、急に思いついて。あ、陽。
もしかして卒業旅行とかある?」
「いえ、そういうのはありませんが」
「よし、決まり〜」
夜も更けてきたからお嬢様は自分の部屋に戻った。
「本当に思いつきですか?」
「そうだよ〜。まぁ卒業祝いだって思ってよ。
・・・もう少ししたら居なくなっちゃうんだから。
寂しくなるな〜」
(え、)
「大げさですよ」
「お嬢様には言ったの?」
「いえ、まだ」
2人の部屋の前、普段どんなことを話してるのか
気になって立ち聞きしていた。
(プライバシーってのは分かってる。
他言するつもりはないけど、これはもしかして
聞いたらいけなかったこと?)
そっと離れて部屋に戻る。
(そうだよね、当たり前に隣にいたけど陽だって
いつかは出ていくかもしれないんだよね)
「寂しいな」
ー俺はずっとあなたのそばにいますー
(陽はとっくに忘れてるだろうな)
ー次の日ー
ショッピングモールの隣にある映画館。
薫に何か気になるものは?と聞かれて陽が選んだのは
アニメーション映画。
「珍しいね〜、陽がアニメーション」
「クラスで流行ってましたから。
この機会に見てみようかと」
チケットを薫に買ってもらう。
陽もお金を返そうとしたけど卒業祝いだからと
断られていた。
映画を見て、フードコートで昼食。
夜、
(結局陽は言わなかったな)
悪いと思っていても盗み聞き。
どうやら誰かと電話しているみたいだった。
「大丈夫、旦那様にも許可は取ってあるよ。
がんばってねって言ってくれた。
・・・お嬢様にはまだ伝えてない。
・・・うん、日曜日に帰るよ」
それまでに言ってくれることを期待して自分から
聞くことはしなかった。
日曜日、陽はいつもと同じように
「いってきます」
と出て行った。