明日の君が今日よりもっと幸せになりますように
このまま黙るのは気まずいから彩花さんに
『僕はなんて呼べばいい?』
と聞いておいた。
『彩花って呼び捨てでいいよ 』
『 わかった、お互い呼び捨てで呼ぼう』
僕はあまり女子と話すのが得意ではないので会話が固くなってしまった。
まさか学校に入学して初日から異性の事を呼び捨てで呼ぶ事になるとは思ってもいなかった。
その後は係や委員会などを先生が指示を出しながら決めていった。ちなみに僕は図書委員会に入った。
理由は、楽そうだし、本が好きだからという単純なものだ。クラスで図書委員会は男子1人女子1人と決まっている。女子の図書委員は誰かと思ったらまさかの彩花だった。
『 まさか隣の席で委員会まで一緒なんてびっくりだね』
『 ほんとにこんな偶然あるんだね』
と笑いながら返した。
お互い読書も好きだし、話が出来そうだからもう1人の図書委員が彩花で良かったと心の中で思う自分がいた。
< 3 / 5 >

この作品をシェア

pagetop