Dying music 〜音楽を染め上げろ〜
「………………なんで?」
「なんで夏樹が選抜出てんの!?救護って言ってたじゃん!」
招集所で本来いるはずのない僕を見つけ、驚きを隠せないでいる怜斗。とりあえず事の経緯を話す。
「ついてんね、お前。」
「できることなら出たくはなかったよ。」
だって断れなかったんだ。あんなにお願いされたら出るしかないだろ。
「で、何走者?」
怜斗の問いかけに
「第3走者。」
そう答えた。その答えに怜斗の顔が引き攣った。そして一言。
「マ、ジ、か。」
分かった。うん…次に言う言葉は分かる。
「同じじゃん!」
ほらな!うっわ、ガチ?よりによって怜斗?はぁぁ、何それ嫌なんだけど。コイツの隣で全力疾走しないといけないのかよ。
「おい、態度に出てんぞ。最悪って顔してる。」
僕の表情変化に気づいた怜斗がムスッとする。だって嫌なんだもん。そんな中、入場がかかり、移動を促される。
「なぁ、」
移動中に、怜斗が話しかけてきた。
「勝った方が新作フラペチーノ奢りってのどう?」
新作って…僕が飲みたいって言ったやつ。物で競争心煽るようなことしてくるなよ。
「勝手に賭けにすんな。」
「でもさ、何か賭けたほうがやる気出ない?」
そうニヤつく怜斗。まぁ、気分が乗らないまま走るよりかは楽しいのかな。
……はぁ、乗ってやるか。
「怜斗が勝ったらそこにワッフルつけてやるよ。」
「うっわ、さすが夏樹さん!」
煽るようにリアクションをする怜斗。まぁ、頑張りますか。