冷たい城の番人
掟破りの少女




わたしの日常はいつもぼんやりとしている。



住宅街の奥にそびえるL区の時計塔のように、どこか現実味を失っていて。

友達と仲良く話していても、美味しいご飯を食べていても、面白い動画を見ていても

楽しいと確かに感じるのに、“生きている”という感覚がない。




それならいっそ、

生きていると実感できるくらいの

痛みがほしい……───

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