ブラッドレッドの繋がり

プルルルル…
プルルルル…

毎日かけていた電話は二日に一回、三日に一回と数が減っている。


あれから一ヶ月以上は過ぎて半袖の時期から長袖の季節に変わろうとしていた。


緑色の葉っぱは紅葉に衣替えし、バイト帰りの家路に向かう時間帯はすっかり寒くなってきて、

私もいつまでも、かけても出ない電話の相手に流石に少しずつ、電話の回数と共に気持ちが減っていくのを感じてきている。



異性の中で、誰が好き?って聞かれたらそれは当たり前に
勿論まーちゃん!とは答えられるけど…



もうあの時の時間を思い出して涙を流すことは無くなっていた。



相手にされなさすぎて、

むしろただの親戚でも一回二回は出るであろう私の着信全て無視されるのは



やっぱりもう…と、

私の恋心がゆっくりゆっくりと、貝のように閉じていく感じがした。

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