名ばかりの妻なのに、孤高の脳外科医の最愛に捕まりました~契約婚の旦那様に甘く独占されています~【極甘婚シリーズ】
真っ当に考えれば、祐飛の結婚相手は純華のようなノースエリア出身の令嬢か、容姿に自信のある華やかな美女を想像するに違いない。
そのどちらにも当てはまらない庶民的な雛未に、皆さぞ度肝を抜かれたことだろう。
困惑をおくびにも出さず、よくしてくれた茉莉には頭が上がらない。
「これからもよろしくね、茉莉さん」
「こちらこそ……」
会話の途中ではあったが、病室直通のカウンターの電話が鳴り、茉莉は受話器をとった。
「はい、わかりました。ただいまお持ちしますので、少々お待ちください」
茉莉はメモ用紙にいくつか品物の名前をメモすると、カウンターの椅子から立ち上がった。
「一号室の患者さんから買い物を頼まれたので、ちょっと下のコンビニまで行ってきまーす!」
「はーい」
茉莉がコンビニに出かけると、雛未はカウンターにひとりきりなった。電話が鳴った数分後、今度は来客を知らせるブザーが鳴る。