まどろみ3秒前

sleep 4


「んっ…」


目を開くと、視界は真っ白な天井だった。この天井に、なんだかホコリがたち年季がたっているように見えて怖かった。あの嫌な予感がして。

まだ眠かったが、2度寝なんてしたらまた私は長く眠ってしまうかもしれない。私は仕方なく上半身を起き上がらせ、棚にあるスマホを手に取った。


「今は、いつ…」


窓からは、暖かな優しい光が差し込み、私の暗い部屋を照らし出していた。勉強机も棚も、壁すらも、太陽の光で綺麗だった。

11時56分。スマホに表示されていた事実に、私は小さく驚く。私は、2日眠っていた。

「ふつか、か」とポツリと呟いた。

あの暴風雨だった雨は、もう降っていない。2日前と同じ雨は降ることはない。差し込んだ窓からの光に、ホコリが舞うのが見える。

最近は、お母さんが仕事が忙しいらしく、私の部屋は掃除がされていないらしい。私が起きる度に布団もお母さんが変えてくれているし、お母さんに任せきりだった。

自分で掃除をするのもいいかなとは思うが、そんなの嫌いで面倒くさくてやってない。

今日は火曜日だった。火曜日はお母さんが仕事で、今日もひとりで家には誰もいなかった。

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