千年愛
「やっぱり…。」
「何がやっぱりだよ。」
「やっぱり…来ると思ってた。」
「当たり前だろ。覚えてたんだ?」
アーサは答える代わりにコクンと頷いた。
「高3の11/10…アタシの誕生日だったよね。レオが…この指輪をくれて…プロポーズしてくれた。
ちょうど今日と同じ位の時間だったよね。」
「あー。」
「だから…もういいんだあ。」
と亜里沙は無理して強がっていた。
「何が…?」
「いい…。レオが忘れていなかった。それだけで…いい。」
「だから…レオはあの人と結婚して幸せな家庭を作ってね。」
「何がもういいんだ?よくねえよ!いいわけないだろ?
まだあの時の俺との約束…果たしてないだろ?あの日の約束果たすまでは絶対にアーサを放さないからな!
いいかっ?」
「ありがとう…。でも…」