魔女ごときが魔王様をダマせるはずがない
「今の私は、第一王女殿下に似ていますか?」
「…………」
メイドたちは互いを見合っている。
(何なの? この雰囲気は!)
「どうなんですか!?」
イーダはイライラして声を荒げた。
(こっちだって、私自身と集落のみんな、それと王都民の命だって懸かってるんだから!)
ようやく最年長のメイドが口を開いた。
「……王女殿下を見知っている私どもは、もちろん別人だと分かります。ですが、王女殿下を絵姿でしか知らない者なら見抜けないでしょう。正直、仕上がりに驚いています」
「ならいいです。こんなやり方は不本意にもほどがありますが、私だって斑紋死病を何とかしたいとは思っていますので。せいぜい頑張ってきます」
イーダがそう吐き捨てると、メイドたちははっとしたように目を見開き、それからイーダに向かってようやく申し訳なさそうな視線を向けてきた。