真名子さんの名(字)活

「私的には真名子とホルモンが喧嘩する理由で一番印象的だったのは、鬼●ちひろの月光って歌の真似がどっちが上手いかって廊下で言い合いしてるのが一番記憶に残ってるわ」

「えー?私はマラソン大会で出た、全員に配付されたバナナの食べた皮をホルモンが廊下に置いて、真名子がマジで滑って転んだ時の喧嘩の方が私的にツボったぁ」

「あ、わかるわかるー。真名子、なんか格闘ゲームのサマーソルトキックみたいになったって自分で言ってて、サマーソルトキックってなんだよって思ったもん」




鬼●ちひろも、サマーソルトキックもぜんっぜん覚えてない!!私なんですか!?小森(既婚者)と再会出来ないどころか、過去の私とホルモンの恥をこんな所で晒されて私は一体何をしに来たというのか。
そもそもサマーソルトキック並みにスッ転ぶ私があまりにも凄すぎるのに、全然覚えていない事が悔しいのだが。

とりあえずホルモンと私はお互いムカついているので、久しぶりに会う他の同級生の席のテーブルに移動する。

と、そこで三十ウン歳のくせに派手な髪色とピアスに、指にごっつい指輪してそれ何処で買ったの?みたいなスーツを着ている男が「久しぶり」と私に声をかける。

いや、アンタ誰?
ここ一応同窓会で我々は全員同い年の筈だし、なんなら受付しないと入れないシステムですが、席をお間違えではないですか?みたいな表情で男の顔を疑惑の目で見る。

「おいおい、俺のこと覚えてない?」

ハハッと黄色い歯を見せて笑うこの男にちっとも見覚えがないし、ていうか全然イケメンじゃない。肌とか何かちょっとお手入れしないと厳しくない?みたいな荒れ具合に、あと……なんかちょっと……臭……い?

「……花田なんだけど」
「……はな…??っ!!

やだちょっと!花田!?えっ!?どしたの!?その姿?うわぁビックリ!私の知ってる花田健治じゃないわ!」

と、ボリューム満点で叫んでしまい、花田健治が物凄く嫌そうな顔でシーシーと人差し指を立てる。

【花田健治】
中学、高校と一緒だけど同じクラスになったこともない。属性スネ夫。
強い者の後ろにいて、目立つ物を持ってきてはジャイアンに取られて壊されるが、怖くて何も言えず、懲りずにまた取られる。
また小柄の細身だが女性らしい容姿とはかけ離れた男性ホルモンの塊で、やたらと毛深いことで有名な男。

話しかけられた所であの時は~なんて思い出の一つも話せない。
嫌いじゃないけど好きじゃない。そもそも関わりもそんなに無い。

「真名子は今何してるの?」

呼び捨てにされたことも多分一度も無いし、あまりにも接点無さすぎて向こうもどんな名前で呼んでたっけ?感が否めない。
私はフルネームで呼んでるが、多分中学から彼のことはフルネームで呼んでた気がする。

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