オレ、死んでない!
ある日、亡くなった友人のお墓に供える花をと

ショートカットの高校生がたずねてきました。

涙ぐんでお花を選ぶ女の子に百花のお母さんが

話しかけました。

(母)「大切な人のためのお花なんですね」

(由奈)「はい、幼なじみで、本当は友人ではなく、彼なんです」

(母)「そうなのね、それはつらいですね。

実はわたしも5年前に娘を亡くし

ているのよ。つらくてこのお店もたたんでしまおうと

主人と話していたの。

おかしなことを言うようだけど、あなたの彼は

今も生きていると思いますよ。

いのちの話なの、もう会えなくなってしまったけれ

ど、いのちは続いてると思うの」

(由奈) 「ありがとうございます、お話くださったこと

はうれしいですけど、そういうお話はちょっと」

由奈は逃げるようにしてお店を立ち去りました。



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