婚約者の浮気相手は母でした。
 まさか、イルルドの想いを知っている人がいるとは思っていなかったからだ。
 しかしながら、それはなんとも腑に落ちる事柄でもある。あのお母様なら、見抜いていてもおかしくないだろう。

「ふむ、何から何までわからないものだな……」
「そうですね……私は、全然わかっていませんでしたし」
「それはつまり、私に似たのだろうな。こういう言い方はよくないかもしれないが、鈍感な所などそっくりだ」
「ええ、そうですね」

 そこで私達は、三人で笑い合った。
 本当に色々なことがあって、私達家族の形は以前までとは大きく変わった。だがこれでもいい形に落ち着けたといえるだろう。
 これからも私達は、家族としての歩みを続ける。私はイルルドの姉として、そして妻として、しっかりと務めていくとしよう。
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