この結婚には愛しかない

「2人が並んでるところ初めて見たけど、本当に夫婦なんですね。付き合ってないのにいきなり結婚だったから、もっとよそよそしいのかと思ってたんですけど、人前で普通にイチャコラしやがって新婚め」

「イチャイチャしてないよ」

「してるんですよ。なんかもう空気が。俺2人を見るのもっとしんどいかなと思ってたんですけど吹っ切れました。小泉さんの幸せそうな顔みてたら、俺もつられて笑ってました。俺が大事にしたい俺が幸せにしたい。俺が俺がって気持ちどっか行きました」

「長谷川くん...」

「小泉さんが幸せで嬉しかったんです。あれですよ。この前も言いましたけど、同じ課の同僚としてこれからも仲良くしましょ。まあ俺は小泉さんのこと、友だちみたいに思ってる部分もありますけど」

「わたしも!わたしも長谷川くんは同僚だけど、大切な友人だと思ってる」

「よかった。俺に彼女できてから悔やんでも慰めませんからね」

「あ、うん大丈夫」

「マジか!ひでえ」


大声で笑いそうになって、夜のタワマン入口だと思い出して慌てて堪えた。
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