この結婚には愛しかない
翌日はアラームが鳴るより前に目が覚めた。

いつものように洗濯機を回し、簡単な朝食を作って食べる。少し時間に余裕が出来たので、いつもより念入りにヘアアイロンをして、メイクを済ませた。

可愛がっている観葉植物たちに声を掛けながら葉水をし、メッセージアプリを開き、神田さんとのやり取りを見返す。


あの『心配ないよ』以降、私は毎日メッセージを送り、神田さんからは何度か画像が送られてきた。

言葉はあれきり。


いくら仕事が忙しくても、いつも心の中、頭のどこかに神田さんがいて。

会いたい想いは募るばかり。


恐らく今日は我が社にとって重要な日になることは間違いなくて。


これが落ち着いたら神田さんに電話をする。佐和と決めた。

電話で、会いたいと伝える。

断られることは考えない。断られたらその時考える。

長谷川くんのことも、全て、電話をしてから。


「よし」

全身鏡に映る自分に向かって気合を入れた。
< 20 / 348 >

この作品をシェア

pagetop