この結婚には愛しかない
長谷川くんが突然、もう聞きたくないと声を荒らげる。
「ちょっと待ってください。その話耳を疑うんですけど。セクハラパワハラじゃないですか!」
「そう。それで結局やめてくださいってなんとか逃げたんだけど、次の日から無視されて当たりがきつくなって、それ見た周りの人たちも同調して、無視され始めて」
「マジすか、クズばっかだな」
「大森次長だけは優しくしてくださったの。今の事業戦略室長ね。当時の大森次長が今の会社に転職が決まってるから、小泉さんも一緒に来ないかって声掛けてくださって」
大森次長は支店長本人にも人事部にも訴えてくださった。でも支店長は次長の訴えにも、人事の調査でも知らぬ存ぜずでシラを切り通した。
結局、悔しいことに仕事の腕は確かだったため、支店長は組織に守られたのだ。
もうメンタルは崩壊寸前だった。ううん、崩壊してたのかもしれない。
朝になると頭痛と吐き気に襲われて。何とか勤務先まで行けても、涙が出て、足がすくんで建物に入れなかった。
そして私は逃げるように退職した。
「ちょっと待ってください。その話耳を疑うんですけど。セクハラパワハラじゃないですか!」
「そう。それで結局やめてくださいってなんとか逃げたんだけど、次の日から無視されて当たりがきつくなって、それ見た周りの人たちも同調して、無視され始めて」
「マジすか、クズばっかだな」
「大森次長だけは優しくしてくださったの。今の事業戦略室長ね。当時の大森次長が今の会社に転職が決まってるから、小泉さんも一緒に来ないかって声掛けてくださって」
大森次長は支店長本人にも人事部にも訴えてくださった。でも支店長は次長の訴えにも、人事の調査でも知らぬ存ぜずでシラを切り通した。
結局、悔しいことに仕事の腕は確かだったため、支店長は組織に守られたのだ。
もうメンタルは崩壊寸前だった。ううん、崩壊してたのかもしれない。
朝になると頭痛と吐き気に襲われて。何とか勤務先まで行けても、涙が出て、足がすくんで建物に入れなかった。
そして私は逃げるように退職した。