あなたの子ですよ~王太子に捨てられた聖女は、彼の子を産んだ~
ヘンリーも彼女の結婚について口をしてみたものの、この結婚話に間違いなくあの父親は口を出すだろう。その先に待っているのが、幸せな結婚とは限らない。だけど兄として、ヘンリーは彼女の幸せを願うところもある。それは、一般的な女性として。
ヘンリーとコリーンは二歳差の兄妹である。もちろん、父母とも同じくし、他に兄姉や弟妹はいない。二人きりの兄妹。
魔力は遺伝だ! と言う者もいれば、突然変異のようなものだ! と口にする者もいる。
いくら兄妹であっても、その魔力が同じであるとは限らない。
『だけど。やっぱり魔術師に憧れはあるじゃない? なれるものならば、なってみたい』
その言葉にヘンリーも同意するが、態度には示さない。
彼だって、それだけの魔力があれば、迷わず魔術師になる道を選んだだろう。
ヘンリーはこの家にいたくなかった。次期エイムズ子爵と言われようが、その道が決まっていようが関係ない。エイムズ子爵よりは、国家魔術師という地位に憧れを持つ。
しかし、二年前の魔力鑑定で、残念ながらヘンリーには凡人なみの魔力しかなかった。生活するために必要最小限の魔力。生活具を扱えるだけの、一般的な魔力。
『なりたいと思うのは自由だ。だけど、誰でもなれるわけではない。たとえ、十分な魔力を備えていたとしても、それを使いこなせなければ意味がない』
過去にも、魔力の制御ができずに、鍛錬の途中で魔力を失った者もいると聞く。魔力を失った人間の末路は、聞くに堪えない。生活魔法すら使えなくなるのだから、一人で生きていくことすら不可能。誰かに頼って媚びる日々だとも聞いている。
だからこそ、厳しい鍛錬が必要とされているのだ。
『ここは、父さんの言葉に従うべきだ』
魔術師になるためには、それに認められだけの魔力が必要である。その次に、それを制御する力を身に着けること。
ヘンリーとコリーンは二歳差の兄妹である。もちろん、父母とも同じくし、他に兄姉や弟妹はいない。二人きりの兄妹。
魔力は遺伝だ! と言う者もいれば、突然変異のようなものだ! と口にする者もいる。
いくら兄妹であっても、その魔力が同じであるとは限らない。
『だけど。やっぱり魔術師に憧れはあるじゃない? なれるものならば、なってみたい』
その言葉にヘンリーも同意するが、態度には示さない。
彼だって、それだけの魔力があれば、迷わず魔術師になる道を選んだだろう。
ヘンリーはこの家にいたくなかった。次期エイムズ子爵と言われようが、その道が決まっていようが関係ない。エイムズ子爵よりは、国家魔術師という地位に憧れを持つ。
しかし、二年前の魔力鑑定で、残念ながらヘンリーには凡人なみの魔力しかなかった。生活するために必要最小限の魔力。生活具を扱えるだけの、一般的な魔力。
『なりたいと思うのは自由だ。だけど、誰でもなれるわけではない。たとえ、十分な魔力を備えていたとしても、それを使いこなせなければ意味がない』
過去にも、魔力の制御ができずに、鍛錬の途中で魔力を失った者もいると聞く。魔力を失った人間の末路は、聞くに堪えない。生活魔法すら使えなくなるのだから、一人で生きていくことすら不可能。誰かに頼って媚びる日々だとも聞いている。
だからこそ、厳しい鍛錬が必要とされているのだ。
『ここは、父さんの言葉に従うべきだ』
魔術師になるためには、それに認められだけの魔力が必要である。その次に、それを制御する力を身に着けること。