溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
ううん、喧嘩なんて呼べるものじゃなく5人がかりで一方的に酷い目にあわされているに違いない。


だって、あんなに強そうな人達だったもん。


さっき彼らに命令を下していたのは天堂さん。


力ずくで追い払えって意味だったに違いない。


どうして私の執事にそんなことをするの?ひどいよ。


泣きそうになりながら、天堂さんを睨んだ。


「今すぐやめさせてください。そうしないと」


「どうするんだい?」


「ゆ、許しません」


「フ、そんな顔もするんだな君は」


からかうように笑われたのが、悔しくて下唇を噛んだ。


「笑いごとなんかじゃない、紫音に何かあったら私は絶対にあなたを許しません」


長身の彼をまっすぐ見上げてそう言うと、彼はへえって顔で片方の眉を上げる。


「紫音は私の大切な執事です」


「はは、くだらない」


「……」

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