溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
「ええと、確か
1位はハワイペア旅行券
2位はお米1年分
3位はカフェテリアカード5万円分
だったかしら」
「ハワイ」
「ハワイ」
思わず、紫音と私の声が揃ってしまうくらい歓喜した。
ハワイには今、両親がいる。
会いたいけれど旅費もなく諦めかけていた。
だけど、これは千載一遇の大チャンス。
1ケ月半後の球技大会で1位になりさえすればハワイの両親に会いに行ける。
紫音を見れば、彼も気持ちは私と同じみたいで大きく頷いてくれた。
こうなれば、迷うことなんて無い。
「出ます、是非出させてください」
意気揚々とエントリーをすることに決めた。
よーし、頑張らなきゃ。
大会は1ケ月半後、まだ時間があるしそれに向けて準備を始めようと思った。