溺愛執事は貧乏お嬢様を守り抜く
「紫音ー、カッコいい」


「紫音くんっおはよう」


「こっちむいて、紫音」


校舎の窓から顔を出した女子達が嬉しそうにキャーキャー叫んでる。


みんな良家のお嬢様なんだけど、執事の紫音に夢中になっている子がたくさんいて。


確かに俳優やアイドル並みの完璧な容姿だから、騒がれるのも無理はない。


彼は彼女達を見上げてちょっと笑って手を振る。


昔から女の子に囲まれるのに慣れていて余裕があるみたい。


「あー、紫音のウソ笑顔」


なんとなく胸の奥がモヤッとしたから、こんな嫌味を言ってしまった。


「これも仕事のうちですから」


シレッとそう答える執事。
 

「どうだか」


「ほんとです、若葉お嬢様のためでもあります」


「……」


そんな風に言われたらなんにも言えなくなっちゃう。


知ってるよ、ちゃんと。

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