半径3cm未満に(2)
「みつりの病院、行けそうな時にまた行こうね」
その言葉で現実に引き戻された気がした。
「…じゃあ、明日、みつりさんの病院行ってもいい?」
咄嗟にこう言ったのには別に深い意味はなかった。
検査して早く病名がつけば楽になれると思っただけだ。
「うん、行こう」
驚きつつもそう言ってくれる先生に罪悪感を覚え、手に力を入れてみると、拳を握れた。
「…あ、動ける」
「あーよかった…。
じゃあ俺リビングで待ってるね。
ゆっくり立ち上がるんだよー」
髪乾かすからドライヤー持ってく、と言ってシャワーを止めて風呂場を出て行った。
言われた通りゆっくり立ち上がって、倒れない様に壁を伝いながら移動する。
脱衣所でゆっくり体を拭き、服を着てリビングに向かう。