半径3cm未満に(2)
「大丈夫そう?」
「うん」
「髪乾かすからおいで」
先生は座っていたソファの下を指さした。
先生の足元に体育座りをすると先生は私の髪を乾かし始める。
優しい手だった。
大丈夫だよって言ってくれてるような手触りだった。
ミディアムしかない私の髪は10分もかからずに乾いてしまった。
まだ、触れていてほしかった。
優しさに、包まれていたかった。
貪欲なのはわかっている。
それでも、そう思ってしまった。
