【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

「なにこれ……?」

「キスマークだよ!」

「キスマーク……って、なに?」

「なっ、キスマーク知らないのか〜! そんなゆるるんも可愛いけど!」


瑛茉ちゃんの感情がくるくる変わって忙しい。


「キスマークっていうのはね、独占欲のあらわれっていうか。こいつは自分のものっていう印みたいなもの」


独占欲?

これを藍くんがつけたとすると、わたしに対して独占欲を……?


「でもそんなところに……。藍先輩って来るもの拒まずでなににも執着しなそうに見えるのに、ゆるるんだけは特別なんだね」


瑛茉ちゃんがぶつぶつとなにか呟いているけれど、わたしは頭の中がぐるぐるしていた。


だって、意味がわからない。

藍くんが独占欲なんて、なんで?


いくら赤い痕をさすってみても、答えは見えてこなかった。



< 155 / 296 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop