【完】クズな彼の危険すぎる偏愛から逃げられない

わたしはおずおずと尋ねた。


「藍くんが御曹司って、本当なの……?」

「ああ。公では伏せてるけどな」

「でも、じゃあなんであんなおんぼろアパートに……?」

「小さい頃から恵まれた環境にいたから、社会勉強ってやつだよ」


藍くんの答えに納得してしまう。


わたしは詳しくないけれど、おじさんとおばさんの反応から見るに、きっととても大きな財閥なのだと察する。

おじさんの努めている会社も大企業だから、その親会社となると、あまりに規模が大きすぎて想像もできないけれど。


将来的に、藍くんは財閥のトップになるんだろう。

その前にいろいろなことを吸収しているところなんだ、きっと。
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