社内捜査は秘密と恋の二人三脚

 私は酔いに任せて自分から彼に抱きついた。

 ベッドへ私を下ろした彼は顔を覆っている。

「酔っ払うと里沙は素直になる。そういうお前は恐ろしく可愛いんだよ。どうしたらいいんだ、俺……」

 彼の首に手を回して抱きついている私を見ながら彼は呟いた。

 ところが、私はそのまま眠りに落ちた。

「おい、里沙。それはないだろ?勘弁してくれよ……」

 横で何か言っている彼の声はもう聞こえなかった。

 配属への不安は彼により拭い去られ、私に残ったのはお酒による眠気だけだったのだ。
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