俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛
「はい、申し訳ありません、約束が果たせなくなりました」

「何があったんだ」

「会社の倒産の危機を聞いて、宇佐美不動産の令嬢の元に会社を助けて欲しいと頼みに行ったと思われます、その時俺と別れる様に言われたんだと思います、だからわざと健志に身を任せるような態度をしたんだと思います」

「健志というのは……」

「与那国島でみゆの病気を見てくれている医師です、自分の親友です」

「それなら、わしの事を話して、会社の危機を救えるのはみゆちゃんだと伝えればよかろう」

「もし、みゆが本当に愛しているのが健志なら、みゆは自分の気持ちを封じ込めて、俺との結婚の道を選びます、そんな事出来ません」

「それなら、契約の話はなしだな」

「承知しています、いろいろとありがとうございました」

「どうするんだ、宇佐美不動産のご令嬢とやらと結婚するのか」

「いえ、他の手立てを考えます」

俺は東京に戻った。

それから俺は何の解決策も見出せずに毎日酒を煽っていた。

そこにゆかりがやって来た。

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