でこぼこ

久しぶりの出会い

満月がまるで街灯の様に俺を照らす。
今日も俺はひとしきり暴れて売られた喧嘩を買っている。
むかつく奴らを殴って、暴れて、それが終わったら何処かでまた暴れる。
そう俺の裏の顔だ。こっちの方が気が楽で外面を固めた日中は正直疲れる。
誰もビビらせないために学校ではそうするしかなかった。
だから夜は暴れて憂さを晴らす。
今日もひとしきり仲間と暴れた後俺は1人で歩いた。 「はあ。」しばらくボーッと歩いていつもと変わらない景色を見ながら明日は何をしようかと思って歩いている。
「いてっ。どこ見て歩いて...。」
「すみません。」
「あ、いや、俺のほうこそよそ見してすみません。」
「いいえ、それでは。」
何処かで見た事ある様な気がした。
だけど何処で見たのか覚えてないけどガキの頃に見た事ある様な気がする。
おとなしくて何処か陰のある女性。
俺はあの人を知っている。
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