君との恋のエトセトラ
前回と同じショッピングモールに行くと、やはり凛は嬉しそうに色んな店に目を向ける。

「どこか入りたいお店はある?女の子だもんね。洋服とか雑貨とか見て回りたいでしょ?」
「え、いえ。河合さんこそ、何かお買い物されますか?」
「男なんて大して欲しい物はないんだ」
「そうなんですか?お洋服も?今日だってお洒落な装いですし」
「これ?もう5年くらい同じの着てるよ」
「本当に?サイズも変わらないんですか?」
「うん、そうだね」

会話しながら歩いていると、ふと雑貨が並ぶ店頭に凛が目を向けるのに気づいた。

(ん?何か気になる物があるのか?)

そう思って声をかけようとするが、凛はスタスタと素通りしてしまう。

仕方なく航もあとを追った。
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